ありがとう、ばいばい、大好きだった君へ
でも、みんなわたしと同じ新入生。

周りは知らない人ばかりで、きっとわたしと同じ気持ちだよね。


そう自分に言い聞かせた。


――が。


1年3組の教室に着いて、びっくり。

すでにみんな、仲よさそうに話をしていた。


もしかして、関西人ってめちゃくちゃフレンドリーなの…!?

人見知りとかもしないわけ…!?


男の子も女の子も、下の名前で呼び合っている。

まだ案内されて10分ほどしかたっていないはずなのに、まるで前から知っているような仲のよさだ…。


――それもそのはず。

この青城中学校は、すぐ近くの小学校と同じ校区にあった。


つまり中学受験をしない限りは、その小学校出身の生徒たちは、この青城中学校に通うこととなるのだ。


それ以外に近くに小学校はないため、いくつかの小学校出身者が混ざって…ということもない。
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