ありがとう、ばいばい、大好きだった君へ
だから、今日も声を出して応援する。



その日の試合も、明光学園の勝利。

残るは、準決勝と決勝のみだ。


あと2回勝てば、憧れの甲子園。


明光学園が勝ち進めば勝ち進むほど、徐々にスタンドの応援の人数が多くなっていく。

しかも、なんだか女の子のほうが多いような…。


「1年生の矢野くんだっけ?めっちゃすごくない!?」

「それ思ってたー!しかも、顔もかっこいいし!」

「でも、すでにマネージャーの先輩が狙ってるってゆうウワサ」

「やっぱりそうやんなー!あんな将来有望な選手、ほっとくわけがないよなー」


そんな会話が聞こえてきた。


この女の子たちは大河のファンかもしれないけど、やっぱりマネージャーの先輩は――。


夏の大会ということは、3年生の引退も迫っている。

引退したら、大河に告白するマネージャーの先輩もいるのかな…。
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