ありがとう、ばいばい、大好きだった君へ
わたしは、悠といっしょに帰ることにした。



最寄り駅に着いて、電車を降りる。


「おばあちゃんがさ、悠のことめっちゃ気に入ってて。よかったら、上がっていってよ」

「ほんまに?なんかうれしいなっ」


悠を連れて、わたしの家へと向かう。


「…そういえば、大河とはまだ仲直りできてへんの?」

「うん…。完全に、謝るタイミング逃しちゃって…」


しかも、今は大事な大会の合間。

邪魔しちゃいけないと思ったら、ますます連絡すらできなくなってしまっていた。


「わたしは彼女なのに、なにもできなくて…。だから、マネージャーの先輩たちのほうが大河の近くにいるって思ったら…モヤモヤして」

「そりゃ、マネージャーやからな。でも先輩たちだって、マネージャーの仕事はちゃんとしてはるで?」

「…そうだよね。なのにわたし、あんなこと言って――」
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