ありがとう、ばいばい、大好きだった君へ
「なんで他に3年がいるのに、俺が?って思ったか?」


どうやら、部長にはバレバレだった。


「まあ、これもレギュラーの務めやっ。今日だけやから、頼んだで!」

「…ちょっ。あ…、部長…!」


部長は俺の肩をポンポンと叩くと、そのまま行ってしまった。


…困った。

これから、莉子と会う約束をしていたのに。


それに、このマネージャーの先輩の家って…。

確か、一番遠かったよな?


どうしようかと思い周りを見回すと、悠が今まさに片付けを終えて帰ろうとしているところだった。


「…悠!」


俺は、悠のところへ駆け寄った。


「どうしたん、大河?」

「それが、部長からマネージャーを送るように頼まれて…」

「おお、よかったやん!信頼されてる証拠やんっ」

「…そうじゃなくてっ。俺、今から莉子と会う約束してて…。やから、代わりに先輩を送ってくれへん…?」
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