ありがとう、ばいばい、大好きだった君へ
それに、なんだか関西弁って…こわいイメージがある。


さっきのサービスエリアでは、ほとんどの人が関西弁で話していたけど、どれも怒っているみたいな口調に聞こえる。

普段あまり聞き慣れないせいか、…なんだか違和感でしかなかった。


そんなところに、これからわたしは放り込まれるわけだ。

憂鬱以外のなにものでもない。



「ここもここで、いいところよ〜。関西のおじいちゃんおばあちゃん家とも近くなるしねっ」


わたしと違って、お母さんはどこかうれしそうだ。


それもそのはず。

お母さんは、関西出身。


大学入学のときに上京したらしいから、人生の半分以上は東京で暮らしいていることになるけど。


お母さんの実家…、つまりおばあちゃん家は、わたしたちが住む市の隣の市にある。


これまでは、お盆やお正月休みを使って年に一度ほど、新幹線に乗って遊びにいくくらいだった。
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