ありがとう、ばいばい、大好きだった君へ
そして気づけば、この夏で引退を迎える、マネージャー3年目になっていた。



「莉子、おはよ〜!」

「おはよー!」


こうして、すれ違う友達みんながあいさつしてくれるなんて、2年前のわたしは想像もつかなかったことだろう。


「なぁ、莉子!クラスどうやった?」


大河たちと昇降口で上靴に履き替えていると、前に同じクラスだった友達が話しかけてきた。


「わたしは2組だったよ」

「ちなみに、大河と悠とは?」

「…それが、また同じクラスだったんだけど」

「ほんまに!?3人、どんだけ仲いいん!?」


ほら、大笑いされてる。

3人いっしょに3年間同じクラスだなんて、先生が仕組んだとしか思えない。


「そんなに仲いいなら、どっちかと付き合えばいいやん!」

「やめてよー。野球バカと付き合ったら、バカが移るじゃん」
< 45 / 294 >

この作品をシェア

pagetop