ありがとう、ばいばい、大好きだった君へ
マンションのエントランスを出ると、駅に直結する歩道橋がある。


それを、駅とは逆の方向へ下っていった。


その先を行くと、小さな川があった。

橋の上から覗き込むと、魚やカメが泳いでいるのが見えた。


…そこは、ちょっと驚き。


東京の水路のような川は、淀んでいて魚なんて見えないし、カメじゃなくてゴミが浮いているくらい。


なにもないけど、なにかしらいいところはあった。


――そう思っていたんだけど。


わたしは、スマホの地図アプリを見て…愕然。


なぜなら、徒歩圏内にスタバがなかったからだ。

この辺りに住んでいる人は、どうやってスタバに行くのだろうか…。


調べたら、車で30分ほど走ったところにあるショッピングモールの中にあるスタバが、ここから一番近い店舗だった。


…うそでしょ。
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