カレンダーガール
結局、4人でカラオケに向かうことになった。
大学2年生と名乗った彼らは、おそらく20歳。
私たちとの年齢差は6歳。
付き合わせてしまったお礼にと、彼らが飲み物やつまみを注文して支払いもしてくれる。
さすがに学生におごらせてしまうことに多少心が痛んだけれど、私も紗花も下の名前以外は明かさずにカラオケを楽しんだ。

羽目を外すってこんな気分だったと、久しぶりに思い出した。
大学時代はただ忙しくて、遊びに出る余裕がなかったし、こんな風に知らない男の子と飲みに出ることもほとんどなかった。

「桜子、ほら歌うわよ」
すでに出来上がりつつある紗花は、ふらつきながらマイクを握っている。

「紗花、飲み過ぎないでよ。明日も勤務でしょ?」
つい言ってしまったけれど、良い感じでアルコールが入っていき、4人ともかなり酔っ払っていった。
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