カレンダーガール
病院へ到着し、救急車のドアが開き、スタッフによって腹痛の男の子が運ばれていく。

「通報者の方で、え、鈴木先生？和泉先生も」
出てきた救急のスタッフが驚いている。

病院の中に入ると、さらに不思議そうな視線を向けられた。

そりゃあそうだよね。いきなり私と紗花が現れたんだから。
しかし、運ばれてきた男性の診察をしている医師を見て、私はもっと驚いた。

そこにいたのは、明日鷹先生。

確かに、腹痛の患者なら消化器科の医師が呼ばれてもおかしくはない。
でも・・・会いたくなかった。
無理を承知で、私はそっと出て行こうとしたのに、

「ウウッ、気持ち悪い」
ドタドタと紗花がトイレに駆け込む。

当然、スタッフみんなが私たちの方を見てしまい、明日鷹先生とも目が合った。
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