カレンダーガール
1日前の午後。
突然の熱性けいれんで救急搬送されてきた赤ちゃん。
すぐに小児科待機の剛先生が呼ばれ、私も同行した。
搬送されてきたのは1歳の男の子で、病院到着時にはけいれんは治まっていた。
一通り検査と診察をした剛先生は緊急性なしとの診断をし、点滴が終わるまで様子を見て帰宅できることとなった。
一通りの処置をしてカルテの記載もすませて病棟へ帰ろうとしたとき、剛先生が別の患者に目をとめた。
「あの子はどうしたの?」
そこにいたのは、ぐったりとベットに横になっている3歳くらいの女の子。
「腹痛と嘔吐で受診の患者です。点滴が終わったら帰宅の予定です」
研修医が答える。
剛先生は無言のまま女の子に近寄り、
「こんにちは。どこか痛いの?」
優しい笑顔を向ける。
「ううぅーん。ううぅーん」
聞こえてくるのは、絞り出すような小さな声。
「お母さん。いつからこんな感じですか?」
「朝起きてから、元気になったと思うとグッタリするの繰り返しで、昼前から嘔吐しています。とにかく、お腹が痛いと言うんです」
と不安そうな表情。
しばらく、剛先生は女の子の様子を観察していた。
突然の熱性けいれんで救急搬送されてきた赤ちゃん。
すぐに小児科待機の剛先生が呼ばれ、私も同行した。
搬送されてきたのは1歳の男の子で、病院到着時にはけいれんは治まっていた。
一通り検査と診察をした剛先生は緊急性なしとの診断をし、点滴が終わるまで様子を見て帰宅できることとなった。
一通りの処置をしてカルテの記載もすませて病棟へ帰ろうとしたとき、剛先生が別の患者に目をとめた。
「あの子はどうしたの?」
そこにいたのは、ぐったりとベットに横になっている3歳くらいの女の子。
「腹痛と嘔吐で受診の患者です。点滴が終わったら帰宅の予定です」
研修医が答える。
剛先生は無言のまま女の子に近寄り、
「こんにちは。どこか痛いの?」
優しい笑顔を向ける。
「ううぅーん。ううぅーん」
聞こえてくるのは、絞り出すような小さな声。
「お母さん。いつからこんな感じですか?」
「朝起きてから、元気になったと思うとグッタリするの繰り返しで、昼前から嘔吐しています。とにかく、お腹が痛いと言うんです」
と不安そうな表情。
しばらく、剛先生は女の子の様子を観察していた。