カレンダーガール
結局花火大会には行けず、私は病院で夜を迎えることとなった。
午後8時。
病棟は消灯前の静かな時間。
「桜子先生。回診終わった?」
病棟から、明日鷹先生が現れた。
「はい、終わりました」
「手は空いてる?」
「はい。何か手伝いますか?」
「ちょっと、ついて来て」
そう言うと、エレベーターへ。
私も後に続いた。
エレベーターに乗り、着いたのは11階の屋上ガーデン。
ここは患者さんが休息できるように土が入れられ、公園のように整備されている場所。
こんな時間なのに、屋上にはかなりの人が集まっていた。
何だろうと思っていたら、
ドンッ ドンドンッ。
大きな音がして、ちょうど目の前に花火が上がった。
「うわー」
思わず感嘆の声が漏れる。
病院からこんなに綺麗に見えるとは思わなかった。
「すごいですね」
「花火大会行けなかったけど、これで我慢して」
「えっ」
驚いて、明日鷹先生を振り返った。
どうやら私に花火を見せるために、ここに連れてきてくれたらしい。
「ありがとうございます」
まさか、こんな特等席があるなんて知らなかった。
しばらくして、花火大会もクライマックスを迎え、絶え間なく空が明るくなる。
見ると、写真を撮っている人が多い。
私もスマホを取りだして、シャッターを切った。
午後8時。
病棟は消灯前の静かな時間。
「桜子先生。回診終わった?」
病棟から、明日鷹先生が現れた。
「はい、終わりました」
「手は空いてる?」
「はい。何か手伝いますか?」
「ちょっと、ついて来て」
そう言うと、エレベーターへ。
私も後に続いた。
エレベーターに乗り、着いたのは11階の屋上ガーデン。
ここは患者さんが休息できるように土が入れられ、公園のように整備されている場所。
こんな時間なのに、屋上にはかなりの人が集まっていた。
何だろうと思っていたら、
ドンッ ドンドンッ。
大きな音がして、ちょうど目の前に花火が上がった。
「うわー」
思わず感嘆の声が漏れる。
病院からこんなに綺麗に見えるとは思わなかった。
「すごいですね」
「花火大会行けなかったけど、これで我慢して」
「えっ」
驚いて、明日鷹先生を振り返った。
どうやら私に花火を見せるために、ここに連れてきてくれたらしい。
「ありがとうございます」
まさか、こんな特等席があるなんて知らなかった。
しばらくして、花火大会もクライマックスを迎え、絶え間なく空が明るくなる。
見ると、写真を撮っている人が多い。
私もスマホを取りだして、シャッターを切った。