カレンダーガール
待っていたのは、同世代の男性4人組。
服装はカジュアルだけど、見た感じ学生ではなさそう。
それぞれが、会社員、公務員、銀行員と名乗った。

紗花が食べたがっていたパエリヤもおいしかった。

「桜子ちゃんは何科の看護師さん?」
だいぶお酒が入りいい感じに打ち解けたところで、男性が聞いてきた。
「消化器科です」
「俺、先月胃カメラ受けたよ。その時の医者が下手でさあ、苦しかったぁ」
「へー」
ちょっと苦笑い。


久しぶりに同世代と飲むのは、正直楽しかった。
料理もお酒もいつも以上にすすみ、少しずついい気分になった。

「この後、カラオケ行こうよ」
かなりお酒が回った頃、男性陣が言い出した。

でもな、明日も勤務だし・・・
「私はちょっと」
そう言って断わろうとすると、

「桜子ちゃん、つきあってよ。紗花ちゃんも、唯ちゃん達も行くって言ってるし」
隣の席の男性が、すでに私の荷物を持っていた。

「明日も仕事なのに、本当に行くの?」
一応紗花たちに聞いてはみたけれど、アルコールも手伝ってみんなウンウンとうなずいている。

「分かったわ」
結局、私も行くことにした。


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