カレンダーガール
しばらくして、唯ちゃんと遙香ちゃんが師長と一緒に休憩室から出てきた。

「今日は有給扱いにするから。明日は普通に出勤してください」
「はい。すみませんでした」
唯ちゃんが頭を下げる。
遙香ちゃんは泣いている。

「師長」
たまりかねて、私は師長に駆け寄った。

「桜子先生」
師長の困った顔。

「彼女たちに責任はありませんから、許してください」
「桜子先生・・・」
師長の困惑が、よく分かる。

研修医とはいえ医師である私と、明日鷹先生の間で師長は板挟みなのだろう。
だから、それ以上何も言えなかった。

でも、でも・・・
明日鷹先生のやり方はあんまりだ。
私は抗議の為、明日鷹先生の医局に向かった

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