その瞳に映すもの

 如月くんは、僕の習い事のことを聞い

て、


 「オイオイオイオイオイオイ……椿く

ん、君は一体、何者になるつもりだい?そ

の容姿に、勉強、音楽、体育、その他の項

目まで、どんな完全人間になるつもりだっ

たの!?というか……そんなに習い事をや

っていて、よく今までぶっ倒れ無かった

ね!?キャパオーバーとか、無いの!?人 

間の可能性は無限大とは言っても、椿くん!

君、本当に俺達と同じ人間!?」


 といった感じで、失礼極まりないことを

言われてしまった。別に、これくらいやる気

になれば誰だって出来るでしょう。まぁ、美

玲さん夫婦も僕のことを調べている内に、

ちょっと頭の中が驚きでいっぱいになった

らしく、お互いに自分達が僕の年齢の時に

何をしていたか思い出していたらしい。2人

曰く僕は、


 「椿くん、君は今まで頑張り過ぎていた

と思う。少しくらい、人生には休憩が必要

だよ。この際だから、ちょっとのんびりし

てみたら?」


 ということを言われてしまった。まぁ、言

われなくてもそうするつもりではあったけ

ど。
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