その瞳に映すもの

 そんな感じで双子は志望校を決めたの

で、僕は美玲さん夫婦に双子の志望校と同

じ学校に行きたいと伝えることにした。


 美玲さん夫婦は最初は、僕が本来持って

いる学力とは釣り合わないと顔を曇らせて

いたが、僕が校則が緩いからその学校へ行

きたいと言ったときに、僕の今の姿を見て 

納得することになった。


 その頃の僕は、金髪とピンクのメッシュ

という髪色に、ピアスを両耳に2つずつ付け

ていて、首にはネックレス、腕にはブレス

レットをつけて、制服は着崩しているとい

う姿だったので、納得されて当然の格好を

していたと言える。


 気がついたら、僕は学校の中で如月くん

と同等に目立つ格好をした生徒になってい

た。それでも成績だけは優秀だったので教

師達に色々と言われることは無かった。た

だ、一体どこの高校に行くつもりなのか、

僕が何を考えているのかが分からなく、下

手したら高校に行かないのではないかと思

われていたこともあったらしい。高校に行

かず、高卒認定試験を受けて、大学進学する

つもりなのかもしれないと思われてもいたら

しい。
< 36 / 55 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop