その瞳に映すもの
そんな感じで双子は志望校を決めたの
で、僕は美玲さん夫婦に双子の志望校と同
じ学校に行きたいと伝えることにした。
美玲さん夫婦は最初は、僕が本来持って
いる学力とは釣り合わないと顔を曇らせて
いたが、僕が校則が緩いからその学校へ行
きたいと言ったときに、僕の今の姿を見て
納得することになった。
その頃の僕は、金髪とピンクのメッシュ
という髪色に、ピアスを両耳に2つずつ付け
ていて、首にはネックレス、腕にはブレス
レットをつけて、制服は着崩しているとい
う姿だったので、納得されて当然の格好を
していたと言える。
気がついたら、僕は学校の中で如月くん
と同等に目立つ格好をした生徒になってい
た。それでも成績だけは優秀だったので教
師達に色々と言われることは無かった。た
だ、一体どこの高校に行くつもりなのか、
僕が何を考えているのかが分からなく、下
手したら高校に行かないのではないかと思
われていたこともあったらしい。高校に行
かず、高卒認定試験を受けて、大学進学する
つもりなのかもしれないと思われてもいたら
しい。