その瞳に映すもの
僕が志望校を決めた頃、如月くんが僕に
志望校を聞いてきたので、高校名を伝えた
ら、如月くんは笑顔で了解と言い、次の日
には久能くんが、如月くんが僕の志望校に
行くつもりだから、高校でもよろしくと言
ってきた。
僕は如月くんの仲間を全員知っているわ
けではなく、顔見知り程度の人達が殆どな
のだが、皆、如月くんと同じ学校に進学す
るつもりらしく、結果的に僕の通っていた
学校からその私立高校へ進学する人数は、
過去1の人数になり、学校側はお祭り騒ぎに
なったらしい。馬鹿ばかりが集まる学校
に、馬鹿な高校へ進学しない人達が軍団で
おり、尚且、中の上の学校であることが学
校側としては、大盛り上がりの原因だった
らしい。
如月くんが入学して来たことも事件だっ
たらしいが、僕が転校して来たことも大事
件だったらしく、僕達の代はあの中学校の
歴史の中で黄金時代と呼ばれるようになっ
たらしい。