その瞳に映すもの
入学式
騒がしい卒業式が終わり、気がついた
ら、入学式の日になっていた。
僕は、入学式で挨拶をすることになって
いたので、如月くん達や双子より早い時間
に学校に行かなければいけなくて、正直憂
鬱だった。
受験の時には、真面目な好青年風な僕だ
ったが、入学式の時には、明るい茶髪に金
髪のメッシュを入れた髪色と、両耳のピア
スは復活することになっていた。入学式で
挨拶をするので、ネックレスとブレスレッ
トだけは辞めておこうという、僕なりの譲
歩はして、入学式に臨むことになった。
先生方に会った時に、入試の時と同一人
物ですか?というような顔はされたが、よ
く見たら僕だと分かってもらえたことと、僕
がこの学校は校則が緩いから決めたという
話を聞いた途端に納得といった顔をされ
た。
ただ、毎年入試の1番の生徒は比較的真面
目な生徒が多く、僕みたいなのは珍しかっ
た為、教師達は最初に動揺してしまったら
しい。