その瞳に映すもの

 「いいよ。神崎くん、僕と友だちになろ

うか。その正直に何でも話してくれる感

じ、僕は嫌いじゃないよ。後、神崎くんっ

て面白いね」


 「やったぁぁぁぁ!!!ホントに!?ホ

ントに僕と友だちになってくれるの!?ヒ

ャッホーイ!!なんで、面白いヤツ認定さ

れたのかは、一旦置いておいて、超嬉しい

よ!!ありがとう!!」


 と、凄いハイテンションな返事が返ってき

た。意外と無自覚なのかもしれない。普通

の人間……というか、一般的な思考回路を

持っている人間は、仮に初対面の人と友だ

ちになろうと思って話しかける場合、第一

印象はあまり良いイメージを持たなかった

場合でも、ありのまま思ったことを話すの

ではなく、もう少しオブラートに包んだ言

葉にしたり、悪いイメージを持たれる言葉

は話さないものである。神崎くんは、あえ

て自分の思ったことを正直に話すことで、

自分の個性を売りにしているのかと思いき

や、無自覚な発言をしていたし、面白い認

定に対して、ちょっと嫌がっているところが

見られたので、益々僕は神崎くんが気に入

った。
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