スパダリな夫はケダモノな本性を隠せない
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「姉さんとこのクリニックを手伝いたい?」
夕飯を食べ終えたあと、悠真と一緒に食器洗いをしながら話を切り出す。
すると、わずかに彼の眉が動いた……気がした。
やはり反対されるのだろうか。泡がたっぷりついたスポンジ片手に、隣ですすぎをしている彼を見つめる。
「どういうことかな?」
おや、と首を傾げて彼を見上げる。先程、少々不穏な空気が流れたように感じたのだが、気のせいだったのだろうか。
凪沙の隣に立つ夫は、いつもどおり完璧な笑みを浮かべている。
相変わらず隙がないほどの美麗っぷりに、毎日見ているのに見惚れてしまいそうだ。
「凪沙?」
彼に呼ばれてハッと我に返る。自分には勿体ないぐらい素敵な旦那さまが隣にいるからといって、心を奪われている場合ではなかった。
特に怒っている様子は、今のところ感じない。これ幸いと、義姉である霧子からの電話内容を話すことにした。
悠真の姉である竹之内霧子は医者で、同業者である男性と結婚後にクリニックを開院している。
そのクリニックの受付をしてくれていた女性が実家に帰らなくてはならなくなったようだ。
「姉さんとこのクリニックを手伝いたい?」
夕飯を食べ終えたあと、悠真と一緒に食器洗いをしながら話を切り出す。
すると、わずかに彼の眉が動いた……気がした。
やはり反対されるのだろうか。泡がたっぷりついたスポンジ片手に、隣ですすぎをしている彼を見つめる。
「どういうことかな?」
おや、と首を傾げて彼を見上げる。先程、少々不穏な空気が流れたように感じたのだが、気のせいだったのだろうか。
凪沙の隣に立つ夫は、いつもどおり完璧な笑みを浮かべている。
相変わらず隙がないほどの美麗っぷりに、毎日見ているのに見惚れてしまいそうだ。
「凪沙?」
彼に呼ばれてハッと我に返る。自分には勿体ないぐらい素敵な旦那さまが隣にいるからといって、心を奪われている場合ではなかった。
特に怒っている様子は、今のところ感じない。これ幸いと、義姉である霧子からの電話内容を話すことにした。
悠真の姉である竹之内霧子は医者で、同業者である男性と結婚後にクリニックを開院している。
そのクリニックの受付をしてくれていた女性が実家に帰らなくてはならなくなったようだ。