スパダリな夫はケダモノな本性を隠せない
 それに、こんなふうに愛を伝えてくれることが嬉しくて仕方がない。
 愛されていることを実感できて、涙が出てしまいそうだ。

「悠真くん。私、色々と頑張りますからね!」

 彼の背中に腕を回して、ギュッと抱きつく。
 悠真の体温を感じながら彼の胸板に頬ずりする。そして、これから新妻らしくなるんだと決意を新たにした。

 ――手始めは、明日の朝。完璧な新妻になってやるぞ!

 そんなことを考えている凪沙を見て、悠真は「相変わらず、かわいいね」などと意味深な笑みを深めていたことには気がつけずにいたのだった。
 
< 21 / 61 >

この作品をシェア

pagetop