Lemon Sour〜愛を信じたあの頃〜
感じたことのないくらいの快感

火照った身体はもう動けない

抱きしめる腕も、重なる身体も、真夏の日差しほどに暑いのに…気持ちいい
力一杯に抱きしめると、優しく頭を撫でてくれる手
見つめると、大事なものを見るように見つめ返してくれる瞳

全てが今だけ許されている
気持ちのまま動ける限られた時間


一時でも君に愛されることが、こんなにも温かくて、こんなにも幸せだから

ハマっちゃいそうで怖い

もう外も明るくなる時間

彼の腕の中で眠りに落ちた



翌朝目が覚めたら、目の前に彼の顔があった
寝顔…無防備でかわいい…

そっと撫でると、急にギュウと強く抱き締められる

起きてる?
ううん、寝てる

無意識…

この抱く感情は寂しさ?
虚しさ?


ねえ、今隣にいるのは私だってこと、わかってる?

この腕は、本当は誰を抱きしめてるの?
誰を求めてるの?


あぁ…私やっちゃったな…
でも、後悔はしてない

ベットの横に散らばった服
乱暴に端に寄せられたぬいぐるみ
どちらも激しさを表していて、顔の熱が上がってくる

女として、見てくれてはいたんだ…


トイレへ行くと同時にスマホを手にした私は目を見開いた

え…やばい…

もうこんな時間?!
うそ…なんで?

明け方に寝たから時間感覚狂ってたんだ

その時、もそもそとベットが動いた
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