Lemon Sour〜愛を信じたあの頃〜

☆エピローグ☆

数日前の出来事が嘘みたいに、私の心はだいぶ落ち着いていた
変わらない渋谷の街でドレスオムライスなんて食べてるんだから



「そのあとロス行ってさー」



私と別れたあと、遥々とアメリカまで行って、旅してきた懐かしき人
2日前に、キョータからご飯に誘われた
こっちは傷心中だっていうのに、本当になんというタイミング…

「宿泊先とかどうしたの?」

「ん?もちろん地下鉄のベンチ」

「危なっ…」

そんな生活してたからか、キョータは最後見た時と比べてだいぶ垢抜けた感じがした

ユーマに恋したからか、キョータと会うことで心が揺らいだり
連絡きたことによって動揺もなく
ただの男友達に会うような
それだけだった

恋愛体質の私だけど、前みたいに恋したいだの出会い探しに行くだのの予定はない
もしすぐに新しい彼氏ができたとして、ユーマに情報が流れてしまったら、振ってよかったと思われてしまう
それくらい軽い気持ちだったって思われたくないし
年単位での片想いだよ?
そんな軽いはずがない

何年か経って、なんかのきっかけで私を思い出して、
『あんなに想ってくれた人振るなんて惜しかったな』『付き合ってみてもよかったかな』なんて思ってくれたりしないかな
ちょっとだけ、後悔してくれたりしないかな淡い期待、抱くだけなら自由だよね


「そろそろ帰ろっか」
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