片想いをしていたエリート同期がお見合い相手でした。

「じゃ、これで……」

「俺もこれ好きだなぁ、じゃあこのドレスとこのヒールを買おう」


　お兄ちゃんは店員にそう言うと、ほっと一安心したような表情をして「ありがとうございます」と言った。


「あ、店員さん。このアクセサリーとボレロもつけてくれる？　あとこのドレスも追加で」

「あ、ありがとうございます！」


　店員さんは「こちらで御会計をお願いいたします」と言いお兄ちゃんを誘導する。すると、カードでささっと会計を済ませると私をエスコートしてお店を出た。