片想いをしていたエリート同期がお見合い相手でした。


「隠しててごめん」

「いやいやいや! でもやっぱね〜」

「へ? やっぱ?」

「いやぁ〜ずっと思ってたんだよね。心茉って所作とか綺麗だし雰囲気がなんかお嬢様っぽいなって。お嬢様じゃなくても裕福な家庭の子かなって」


 え……ば、ばれてた?


「あ、大丈夫、きっと思ってるのは私だけ。あいつらはそんな知らないと思う」

「そっか、よかった」

「うん。なんかドラマみたいだね、お見合いとか政略結婚とかそういうの」

「そうかな? 私は小さい頃からそういうものだって言われてきたし、それにお父さんたちの役に立てるのなんてこれくらいだし」


 カルボナーラのあと一口を食べてアイスティーを飲む。


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