片想いをしていたエリート同期がお見合い相手でした。
「そういえば誰とお見合いってするの?」
「私もわからないの。でも食品会社だって言ってたかな、次期社長なんだって」
「えー! 次期社長! 次元が違うわ」
「まぁ私もそう思ったけど、父が決めた相手なら立派な方なんだと思うし同い年だって聞いたから」
歳の差って大事だと思う。あんまり歳の差があるのは嫌だったし、同い年だと聞いて安心したのを覚えてる。
「そうなんだ、じゃあお見合い頑張ってでいいのかな?」
「そうだね、まぁまだ二週間くらいあるんだけど」
その後は世間話をしてお開きになった。私は会社に戻るといつものように業務をこなした。だけど、いつも以上に何か本部長……橘花からの視線を感じたのは気のせいかな。
「……何か?」
「いや、なんでもない。あっ宮崎〜」
視線は感じるし、なんか避けられている感じでなんだか私の方がきまづかった。