片想いをしていたエリート同期がお見合い相手でした。
「ねぇ、そういえば聞いてなかったけどどこの令息様なの?」
「ん? ……いらっしゃえばわかることだ。さぁ、行こう」
お父さんにエスコートされながらホテルの中に入り、レストランのある最上階まで行く。レストランと言っても畳のある和室で個室がたくさんある和の空間が素敵な場所だ。
「いらっしゃいませ、醍醐様。お待ちしておりました」
「あぁ」
「ご案内いたします、こちらへどうぞ」
ウェイターさんは個室まで案内してくれたが、まだお相手は来ていなかった。