片想いをしていたエリート同期がお見合い相手でした。


 試食会が終わりお昼休みの時間。私は橘花と落ち合う予定の場所にやって来ていた。


「……ここ?」


 会社から少し歩いたところにあるビルに着いたんだけど……お店らしくお店がない。


「醍醐、無事来れたみたいだな」

「た、橘花……ここで合ってたのね」


 橘花はビルの中から出てきて私を見ると手招きする。

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