片想いをしていたエリート同期がお見合い相手でした。



「この三階で俺の友人がカフェをやってるんだ」

「へぇ〜すごい」


 半信半疑でその中に入り、エレベーターに乗って二階まで上がって降りるとそこには外観からは想像もできないくらいのおしゃれな空間だった。


「あ、いらっしゃい。蒼くんはさっきぶり」

「うん」

「その子が、蒼くんのお見合い相手?」

「はじめまして、醍醐心茉といいます」


 店長さんらしき人は亮太さんと言って、幼稚園から大学までずっと一緒だった幼馴染らしい。一応は、名家のご子息らしいが跡を継ぐわけでもないからと大学卒業してから調理師を取得してお店を開業したとのことだ。


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