片想いをしていたエリート同期がお見合い相手でした。

デートに行きましょう



 デートの約束をしてから二週間後のこと、私は蒼志と約束通りデートの日を迎えた。待ち合わせは、私の住むマンションの最寄駅のロータリーだ。


「服、気合い入れすぎかな……」


 今日はデートだからと普段は着ないワンピースを着ている。これはデートの約束してすぐに、ブランドのお店に行って購入したものだ。

 ベージュ色のレースブラウスにマーメイドシルエットでできている茶色のキャミワンピースを着て下はパンプスといういつもなら絶対に着ない組み合わせだ。


「心茉?」


 ドキドキしながら待っていれば後ろから声を掛けられて振り向く。そこにはいつものスーツ姿ではない、白Tシャツに黒のパンツを着た蒼志がいた。


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