片想いをしていたエリート同期がお見合い相手でした。
「まぁ、徐々に慣れていけばいい」
「うん……」
談笑をしているともうパーティーが始まる時間がやってきて私は蒼志にエスコートされながら会場に入った。毎年参加しているパーティーだけど、去年とは立場が違うからドキドキしてしまう。
私がちゃんとしたドレスにメイクをしているからか参加者から「え、だれ?」「もしかしてあの噂本当だったのかな……」なんていう声が聞こえてきて一層緊張してしまっていた。
「大丈夫か?」
「……うん、大丈夫」
蒼志の言葉に頷き、私は彼と共に挨拶に向かった。そして社長挨拶が始まり、その後に私たちの結婚のことが伝えられ舞台に上がると蒼志と私で挨拶をした。