手を伸ばせば、瑠璃色の月
プロローグ
おかしいって、分かってた。
この世界にはびこる全ての悪も、私に絡まりつく壊れた絆も。
ふつうが欲しかった。
誰からも色眼鏡で見られないような、そんな世界が欲しかった。
綺麗な景色を綺麗と言えなくて、綺麗が何か分からなくて、
廃れた身体は、自分を守るために嘘をついた。
ほんとうがなくなって、にせものしか残らなくて。
大切な人を笑顔にさせるには、
私が犠牲になるしか方法はなかった。
でも、積もりに積もった塵が山になって、壊れて崩れて慟哭しそうなとき。
私は、夜空に手を伸ばす。
だってそこには、
「…俺、死んでもいいわ」
海よりも空よりも美しい、
永遠の瑠璃色に輝く貴方がいるのだから。
この世界にはびこる全ての悪も、私に絡まりつく壊れた絆も。
ふつうが欲しかった。
誰からも色眼鏡で見られないような、そんな世界が欲しかった。
綺麗な景色を綺麗と言えなくて、綺麗が何か分からなくて、
廃れた身体は、自分を守るために嘘をついた。
ほんとうがなくなって、にせものしか残らなくて。
大切な人を笑顔にさせるには、
私が犠牲になるしか方法はなかった。
でも、積もりに積もった塵が山になって、壊れて崩れて慟哭しそうなとき。
私は、夜空に手を伸ばす。
だってそこには、
「…俺、死んでもいいわ」
海よりも空よりも美しい、
永遠の瑠璃色に輝く貴方がいるのだから。
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