手を伸ばせば、瑠璃色の月
私が家の中で一瞬たりとも気の休まる時がないのは、全部父のせい。
私がすぐに謝るようになってしまったのも、岳が街中で大声を聞くだけで耳を塞ぐようになってしまったのも、母が睡眠薬を摂取しないと寝れなくなってしまったのも、全部全部あいつのせい。
あいつが居なければ、私も母も弟も笑顔で過ごす事が出来るんだ。
客観的に見れば、誰もがそう思うはず。
…でも、本当の本当は、
全部、私のせいだった。