マーメイド・セレナーデ
「開けていいの?」
「真知にだからな」
手渡された袋の中身は新作で入ったばかりのワンピース。と開封された他の店の袋。それにもワンピースが1着入っていた。
「あたしに?」
「ワンピースが欲しい、っつってただろ?近くに行ったから。あぁ、中の袋は牧の彼女から」
「牧さんの彼女から?えっと、どうして?」
さぁ、と明確な答えをくれない翔太は腹減ったともうこの話題から頭が離れてしまったみたいだ。
社割で安く買えたのにと言うのはあまりにもひどい発言よね。
それは心のなかに留めておいて、翔太がくれた初めてとも言えるプレゼントに浮かれた。
「あぁ、真知の次の休みはいつだ?」
スケジュールを頭の中で整理して答えると、出掛けるか、と返事がくる。
「え、だって仕事」
「いいから、お前は気にすんな。黙って喜んでろ」
勝手に箸を進め始めたのを視界の端に捉えたけど今日は強く言えない。
初デートはこのワンピースを着ようと今から幸せでしょうがなかった。
「真知にだからな」
手渡された袋の中身は新作で入ったばかりのワンピース。と開封された他の店の袋。それにもワンピースが1着入っていた。
「あたしに?」
「ワンピースが欲しい、っつってただろ?近くに行ったから。あぁ、中の袋は牧の彼女から」
「牧さんの彼女から?えっと、どうして?」
さぁ、と明確な答えをくれない翔太は腹減ったともうこの話題から頭が離れてしまったみたいだ。
社割で安く買えたのにと言うのはあまりにもひどい発言よね。
それは心のなかに留めておいて、翔太がくれた初めてとも言えるプレゼントに浮かれた。
「あぁ、真知の次の休みはいつだ?」
スケジュールを頭の中で整理して答えると、出掛けるか、と返事がくる。
「え、だって仕事」
「いいから、お前は気にすんな。黙って喜んでろ」
勝手に箸を進め始めたのを視界の端に捉えたけど今日は強く言えない。
初デートはこのワンピースを着ようと今から幸せでしょうがなかった。