マーメイド・セレナーデ
真夜中の二人
シャワーを浴びてベッドに戻るとノートパソコンの前に座って何とも言えない顔をした翔太がいた。
声をかけても適当に返事をするだけで、あたしのことをその意識の中に入れてくれない。
もう一度、名前を呼んでも今度は返事すらしてくれなくてあたしはふて腐れてベッドに倒れ込んだ。
たった数時間だけど歩き回って、ホテルまでタクシーで帰ってきて身体も心も疲れてる。
翔太があたしを気にしてくれるまで横になっているつもりだったのに気付けばうとうとと眠りの世界に誘われていた。
手を伸ばせば抱き上げてくれる力強い腕がある。
まぶたを開けばあたしを見つめる優しい眼がある。
いつでもあった。
ずっと、昔から知っている。
知らないことなんてなにもなかったころのように。
あやすように、背中をポンポンと軽く叩かれると柔らかい綿に包まれるような安心感であたしはもう一度眼を瞑った。
声をかけても適当に返事をするだけで、あたしのことをその意識の中に入れてくれない。
もう一度、名前を呼んでも今度は返事すらしてくれなくてあたしはふて腐れてベッドに倒れ込んだ。
たった数時間だけど歩き回って、ホテルまでタクシーで帰ってきて身体も心も疲れてる。
翔太があたしを気にしてくれるまで横になっているつもりだったのに気付けばうとうとと眠りの世界に誘われていた。
手を伸ばせば抱き上げてくれる力強い腕がある。
まぶたを開けばあたしを見つめる優しい眼がある。
いつでもあった。
ずっと、昔から知っている。
知らないことなんてなにもなかったころのように。
あやすように、背中をポンポンと軽く叩かれると柔らかい綿に包まれるような安心感であたしはもう一度眼を瞑った。