マーメイド・セレナーデ
角を曲がってあの集団が見えなくなるとどこかで見たことがある人たち、同じ方向に向かってる。
「ねぇ、あの人たちって……」
「ああ、モデルや芸能人ですよ。結構有名な人たちも来てるみたいです。だからマスコミもあんなに多いと言えますけどね」
そして、彼女はその外観だけでも分厚いとわかる扉の前に立ってあたしを振り返った。
「いまから席に案内しますけど、びっくりしないでくださいね。薄暗いので足元に注意してください。それとこの扉は防音になってるので音は聞こえませんけど、きっとうるさいはずです」
この先に、翔太が言っていた『全部』がわかる。
ごくりと無意識に飲み込んだ。
彼女はぐっと体重をかけてその扉を押し開けた。
「ねぇ、あの人たちって……」
「ああ、モデルや芸能人ですよ。結構有名な人たちも来てるみたいです。だからマスコミもあんなに多いと言えますけどね」
そして、彼女はその外観だけでも分厚いとわかる扉の前に立ってあたしを振り返った。
「いまから席に案内しますけど、びっくりしないでくださいね。薄暗いので足元に注意してください。それとこの扉は防音になってるので音は聞こえませんけど、きっとうるさいはずです」
この先に、翔太が言っていた『全部』がわかる。
ごくりと無意識に飲み込んだ。
彼女はぐっと体重をかけてその扉を押し開けた。