マーメイド・セレナーデ
たくさんの白いライトが中央に伸びたステージの足元をぐるりと一周している。
パイプ椅子が綺麗に並べられいる。その一つ一つに人が座っていて思い思いの時間を過ごしている。
ここの空気はある一定の緊張を保っていてそれでいて期待を含んだ眼差しで話しているものだから、同じような想いを抱けないあたしには少し臆するところ。
集まった人にはテレビでお馴染みの人もいたし、同じ業界関係者なのか厳しい目つきでいるひともいた。
視線を手前から奥へと移動させていくと、壁に沿って三脚に乗せたテレビカメラがずらりと並んでいて、その前にマイクを持ったリポーターが居て。
本当にここが翔太がずっと進めてきたプロジェクトなのかしらと思うほど。
何をやらせても完璧だったあのころ。
あのころを知ってるあたしとしては、確かにやるならとことん、大々的にするのかもしれないと思うものの。
やっぱり本当に、という猜疑心の方が強い。
翔太の口ぶりでは牧さんやミキ、と呼ばれる人たちと進めてきたプロジェクトという印象を受けたけれど。
今朝の牧さんの話では翔太一人が責任追う立場のようにも聞こえて。
「香坂さん、よろしいですか?」
パイプ椅子が綺麗に並べられいる。その一つ一つに人が座っていて思い思いの時間を過ごしている。
ここの空気はある一定の緊張を保っていてそれでいて期待を含んだ眼差しで話しているものだから、同じような想いを抱けないあたしには少し臆するところ。
集まった人にはテレビでお馴染みの人もいたし、同じ業界関係者なのか厳しい目つきでいるひともいた。
視線を手前から奥へと移動させていくと、壁に沿って三脚に乗せたテレビカメラがずらりと並んでいて、その前にマイクを持ったリポーターが居て。
本当にここが翔太がずっと進めてきたプロジェクトなのかしらと思うほど。
何をやらせても完璧だったあのころ。
あのころを知ってるあたしとしては、確かにやるならとことん、大々的にするのかもしれないと思うものの。
やっぱり本当に、という猜疑心の方が強い。
翔太の口ぶりでは牧さんやミキ、と呼ばれる人たちと進めてきたプロジェクトという印象を受けたけれど。
今朝の牧さんの話では翔太一人が責任追う立場のようにも聞こえて。
「香坂さん、よろしいですか?」