御曹司様はあなたをずっと見ていました。

６月吉日


梅雨の時季ではあるが、今日は珍しく良い天気だ。
しかし、今日は良い天気を呑気に喜んではいられない。


「進一郎さん、す…すごい人数ですね。…大勢が来てくださるとは聞いておりましたが、これほどとは…。」

「ああそうだな、軽く千人は超えているらしいぞ。」


この日のために、会社のグループホテルを改装させたそうだ。
大広間を二つぶち抜いて一つにしたと聞いている。


「高宮社長、おめでとうございます。」


集まった人たちからは、沢山のお祝いの言葉。

今日は会社主催の披露宴が行われている。