御曹司様はあなたをずっと見ていました。
新婚旅行編


仕事が忙しく新婚旅行に行っていなかった私達。

愛娘の結愛も3歳になり、進一郎さんの仕事も最近は落ち着いてきている。
すると、進一郎さんは夕食を食べながら、驚くような発言をした。

「梨沙、結愛、皆で旅行に行こうと思うんだ。梨沙とは新婚旅行も言ってなかったし、結愛とは初めての家族旅行になるぞ…どうかな?」

すると、最近少しずついろんなことがわかりだした結愛が、何か楽しい事が起こると感じて、喜びの声を上げた。

「キャーパパ、結愛うれしい…パパ大好き!」

結愛はそういいながら、座っていた子供用の椅子から、落ちそうにはしゃぎだした。

「結愛!危ないから、ご飯の時は、はしゃいじゃダメだよ!」

私が結愛に注意すると、結愛は私の方を向いて怒り出す。

「ママ!怒るから、いや~、結愛はパパと遊びに行きたい!」

結愛にはどこまでも甘い進一郎さんだ。
こういう時は、父親としてビシッと言って欲しいのに結愛の味方をする。

「ママは結愛を心配しているんだぞ~。でも恐いママは嫌だよね~」

私は思わず大きい声を上げた。

「結愛、進一郎さん、二人ともいい加減にしなさい!」

なんだか最近では、子供が二人に増えたのではないかと感じる事が有る。

でも、それを裕子に言っても、進一郎さんからは想像できないと信じてもらえないのだ。

補足だが、裕子は細谷さんと先日結婚式を挙げたばかりで新婚ほやほやなのだ。


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