御曹司様はあなたをずっと見ていました。
少ししてマスターは、大き目な白いプレートを運んできてくれた。
そこにはサンドイッチ、レタスとトマト、そしてボイルされたソーセージが添えられている。
サンドイッチの具は、卵焼きになっていて、ふわふわと湯気を上げている。
思った以上に美味しそうなプレートを見て、口角を上げた私に、マスターは微笑んだ。
「しっかり食べれば、元気になりますよ。」
マスターの言葉にハッとした。
恐らく私は、モヤモヤした気持ちで暗い表情だったのだろう。
マスターの言葉の通りに、サンドイッチを全て食べ終える頃には、なんだか気持ちがスッキリしてきた。
(…私は進一郎さんを信じる…きっと何か理由があったのよ…)