御曹司様はあなたをずっと見ていました。

しかも、高宮進一郎は見た目だけの御曹司ではない。

海外の拠点をいくつか回り、海外で健康食品などの新しいマーケットも広げるなど、かなり社内でも評価をされている。
親の七光りではなく、実力も兼ね備えているプリンスといったところだろう。

当然のようだが高宮専務は社内だけではなく、社外でも敏腕イケメン御曹司として人気があり、マスコミにも追いかけられるほどだった。

事務所内に入って来たのは高宮専務と秘書の赤沢 徹(あかさわ とおる)。
噂によると、赤沢さんは高宮専務の幼馴染と聞いている。
年齢も同じで、高宮専務ほどではないが、赤沢さんも女性たちに人気の高い男性だ。
赤沢さんの性格は明るく、風貌は少しチャラ男といった感じに見えるが、内面は頭が切れる、かなり有能な秘書だと言われている。
高宮専務とは良きパートナーのような存在らしい。

高宮専務と赤沢さんは、私達のチームリーダーである細谷主任に声を掛けた。
なんと細谷主任も同じ年の29歳、ハイスペックな独身イケメン3人が揃った。

高宮専務、秘書の赤沢さん、細谷主任、最強のオーラで3人が話をしている。
何をしていても目を引く3人だ。

少し話をした後、3人は一緒に事務所から出て行ってしまった。

すると、いつのまにか友人の西村裕子が私の横に来ていた。
裕子はデータセンターの別のチームで仕事をしている。
わざわざ高宮専務達を見るために寄ってきたようだ。


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