運命の出逢い-あの日助けてくれた彼は…-
ガラガラ
店のドアが開く
泣きそうになるのをグッと堪えた
久しぶりに見る斗真は痩せていて
前より元気がないのが分かる。。
「紗奈久しぶり…本当にごめん」
深く頭を下げる斗真
店員さんも私たちの事をよく知ってくれてる
「いらっしゃい久しぶり〜斗真君も紗奈ちゃんもほら食べて仲直りしな」
「ありがとう〜大将」
斗真も泣きそうになりながら頭を下げる
「斗真…仕事大変?ちゃんとご飯食べてる?」
「仕事は大丈夫…食欲なくてさやばいよね俺」
無理して笑う斗真を見てきっと前の私なら
私が斗真を支えなきゃって思ってまた
この問題から逃げてたんだろうな
でもあの頃とは私は違う
「紗奈はなんか雰囲気変わった?」
斗真はすぐに私の変化に気づいてくれる
付き合った初めから今でも…
嬉しかったことが今は苦しい
「私前の職場は辞めて新しい職場で今頑張ってます…前に進みたくて」
私の口は止まらないひとつずっと
斗真に聞きたいこといっぱいで
今更答え合わせなんて意味ないのに。。
「ねえ…斗真からあの時電話もらった時びっくりしたよ」
「紗奈。。俺同僚から本当に凄い言い寄られててダメだって分かってたけど…
紗奈と5年も一緒に居て俺は会社に就職して紗奈は好きなアパレルの仕事して輝いてみえて好きな事してる紗奈が羨ましくて嫉妬してたのかもしれない…勝手だよな」