消えた影
「これなんですか?てゆーか、犯行予告!?」
彼女はつまみ上げたカードを尊に差し出す。名刺サイズのカードの表地には、予告文に重ねてうっすらと「800」と言う数字も印刷されていた。
(まさか!結成されたばかりの探偵団に挑戦状だって?おかしいよ、怪盗は一体どうやってそれを知ったのさ?だいたい、いつの間にこのカードを?)
何気なくカードを裏返した彼はハッと息を呑む。理性はそんなバカなと告げていたが、ここは少年探偵団らしく反応した。
「大変だよ、『抹茶』!怪盗八百面相からの予告状だ!」
「なんですと?敵は早くも探偵団結成を嗅ぎつけたのでありますか?」
ススを払い落として、ノークが立ち上がる。ネールは目つきを変えて、キョロキョロと辺りを見渡した。
「生意気な奴ですぅ。まだ近くにいるかもしれませんよ、『抹茶』さん」
「どうせ、これも『うさ耳メガネ』のイタズラでしょ」
「冗談じゃないぜ。俺ならもっと上手くやる。例えば、探偵団を結成する前に予告状を出すとかよ」
「うーん、それもそっか」
「じゃ、もしかして……」と怯えるように呟いた姫菜が、チャンスを逃さないよう尊に寄り添う。
「本物の予告状ですね。てゆーか、実在人物?」
「おのれ、八百面相!我ら少年少女探偵団に挑戦状を叩きつけてくるとは、いい度胸でありますな!」
「待って、『抹茶』。裏にも色々と書いてあるんだよ」
「なんですと!?」
カードの裏を見つめたまま、彼はごくりと唾を飲んだ。
彼女はつまみ上げたカードを尊に差し出す。名刺サイズのカードの表地には、予告文に重ねてうっすらと「800」と言う数字も印刷されていた。
(まさか!結成されたばかりの探偵団に挑戦状だって?おかしいよ、怪盗は一体どうやってそれを知ったのさ?だいたい、いつの間にこのカードを?)
何気なくカードを裏返した彼はハッと息を呑む。理性はそんなバカなと告げていたが、ここは少年探偵団らしく反応した。
「大変だよ、『抹茶』!怪盗八百面相からの予告状だ!」
「なんですと?敵は早くも探偵団結成を嗅ぎつけたのでありますか?」
ススを払い落として、ノークが立ち上がる。ネールは目つきを変えて、キョロキョロと辺りを見渡した。
「生意気な奴ですぅ。まだ近くにいるかもしれませんよ、『抹茶』さん」
「どうせ、これも『うさ耳メガネ』のイタズラでしょ」
「冗談じゃないぜ。俺ならもっと上手くやる。例えば、探偵団を結成する前に予告状を出すとかよ」
「うーん、それもそっか」
「じゃ、もしかして……」と怯えるように呟いた姫菜が、チャンスを逃さないよう尊に寄り添う。
「本物の予告状ですね。てゆーか、実在人物?」
「おのれ、八百面相!我ら少年少女探偵団に挑戦状を叩きつけてくるとは、いい度胸でありますな!」
「待って、『抹茶』。裏にも色々と書いてあるんだよ」
「なんですと!?」
カードの裏を見つめたまま、彼はごくりと唾を飲んだ。