ずっと、好きなんだよ。
突然歩き出した奈和の隣に慌てて並ぶ。


追いかけていた赤いランドセル、


授業中見つめていたその背中。


思い返せば、思い返すほどに、


オレの記憶の中の奈和が鮮明になっていって、


愛おしさが増幅していく。


自然とその手を取る。


指を絡ませる。


離れていかないように強く握りしめる。



「寒いから家で鍋でもする?私ね、今日はキムチの気分」


「同感。〆は讃岐うどん一択で」


「わかってるって。じゃあ、キムチ鍋でパーティしよ。おひさまーとはもう閉まるから1個前の駅で買い物して帰ろう。駅直結のスーパーね、すっごく便利なんだよ。それでいい?」


「もちろん。んじゃあ、お邪魔します」


「まだ早いよ。ふふっ。なんか変...!ほんと、変だよ。はははっ」



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