ずっと、好きなんだよ。
「嫌なわけ、ないよ」



奈和が言った。



「ずっと待ってたんだから。これからはずっとそばにいて。もう、寂しいのも、苦しいのも十分だから」



きっと、オレのせいで


奈和は余計に傷ついた。


中途半端で


自分と向き合おうとしない


最低最悪なオレのせいで


奈和に辛い時間を過ごさせてしまった。


その分、これからは返していきたい。


1秒でも早くそうしたい。


1秒でも長くそうしていたい。



「一緒にいよう。これからはずっと。もちろん...今夜も、ね」



こたつのスイッチを消す。


微睡む奈和の唇を見つめる。


今までごめん。


でも、これからは...


オレがずっとそばにいて、


奈和を幸せにするから。


そっと近づき、


そっと熱を落とした。


ゆっくりと静かに熱が回っていく。


離れても、また、


何度だって、巡らせる。


閉じ込めていた想いは弾け、


溢れ出した想いは止められない。


聖なる夜に、


オレは初めてキミを知った。


キミの全てを知りたいと


今までよりも強く思ってしまった。

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