ずっと、好きなんだよ。
雲1つない青空を見つめる。


澄みきった空気を肺に入りきらないくらい吸い込む。


ふぅと吐き出す。


お守り代わりに持ってきた色褪せたうさぎのキーホルダーを見つめたり、撫でたり。


慣れない格好にメイクでふわふわして落ち着かないから、ずっとそんなことばかりを繰り返す。



ーーコンコン。



ドアが音を立て返事をすると、「お時間です」と言われた。



ふぅ...。


ついに、来てしまったか...。


このドレス、似合ってるかな?


変に装飾された凡人の顔、笑われないかな?


バージンロードで転ばないかな?


なんて、心配しなくても大丈夫だよね?


どんな私でもキミは受け入れてくれる。


私が信じれば信じてくれる。


そう、信じてる。



「行ってきます」



そうウサギに告げ、待合室を後にした。


これから先、たぶん予想も出来ない困難が山ほどあると思う。


でも、今までもそんなことばかりだったから、きっと軽々乗り越えられると思う。


好きになって、


嫌われて、


また好きになって。


結局私は、ずっと、好きなんだよ。


これからもずっと、ずっと、ずっと、好きなんだよ。


私の好きを全部あげる。


今までしてきたように、これからも。


一生キミの隣で笑えることを祈りながら、


誓いに行きます。


私...幸せになるよ。


もっと、もっと、もっと、幸せになる。


大好きが溢れて仕方がない、


キミの、


玲音くんの、


隣で。


玲音くんと、


共に。


きっと、


ずっと、


愛してます。



end.
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