ずっと、好きなんだよ。
いいよ。


大丈夫。


私は大丈夫だから。



そう言う朽木の声が聞こえてくる。


でも、きっと...大丈夫なんかじゃない。


大丈夫じゃないのに、オレは朽木を1人にしてしまった。


今さら何が出来るかは分からない。


何か出来たとしても何もしない方が良いに決まってる。


オレには夏音がいて


朽木だって、たとえ1人だとしても、たまに森下なんかにも支えられてちゃんと歩いているのだから。


それでも、


それでも、オレは...


もう1度だけでいい。


アイツに


朽木奈和に


会いたい。


会って話がしたい。


どんな話でもいい。


最後に笑ってくれさえすれば、


そしたら本当に


本当の意味で


終われるから。


キミを、忘れて


前に進めるから。


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