ずっと、好きなんだよ。
物思いに耽りながらふらふら歩いても目的地にはきちんと到着出来た。


今日来たかったのは本屋さん。


地元の小さな古本屋では参考になるものがないから、ここまで来たのだ。


辞典、単語帳、教科書ガイド、ワーク、赤本...。


うわぁ、懐かしい。


っていうより、頭痛いかも。


今勉強しろって言われたら絶対やりたくないよ。


大学生になった皆様、尊敬します。


余計なことばかり目に入ってしまうけど、大事なのはレシピ本とか幼稚園の先生が見るような工作の本。


気を取り直して私は目的の本を探しては立ち読みした。


気がつけば時計の針が1周していた。


必要な本は経費で買っていいって店長にOKをもらっているから、私は遠慮なく工作と料理それぞれ2冊ずつ買わせてもらった。


これで大丈夫。


あとはここから厳選して試行錯誤を繰り返すのみ。


よし、頑張るぞ。


えいえいお~...


と心の中で気合いを入れたものの、



「はぁ...」



空元気だったみたいだ。


正直残業と同じだから、疲れた。


地味に本重いし。


どっかで夕飯食べてから帰るか...。


そう思い、出口へと向かっていた


その時だった。



< 27 / 170 >

この作品をシェア

pagetop