ずっと、好きなんだよ。
「......い。......おい。...しろ。朽木」



ん?


誰かが私の名前を呼んでる?


聞き覚えのある声の気がする。


なんて、気のせいか。


私の名前を呼ぶ人なんて、いない。


いないんだから。



「朽木っ!」


「ふぇっ?」



いや、いた。


鼓膜が震えた。


目を覚ませって脳から指令が来た。


私は慌てて目を開けた。


するとそこには...



「幻想...?」


「何寝ぼけたこと言ってんだ?!大丈夫か?!」



この声、


この話し方、


覚えてる。


私...倒れたんだ。


彼の体温を感じる。


いつかのよりもっと逞しい腕が見える。


嘘でも、幻想でも、ない。


ここに確かに、


キミがいる。


そう分かって、


流星が頬をなぞった。


聞きたいこと、


話したいこと、


いっぱいある。


でも、今は...これだけ言わせて。



「お誕生日...おめでと」


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