ずっと、好きなんだよ。
全力疾走で駆け抜けて私は予定通りの電車に乗り込んだ。


なんとなく...分かってる。


この歳にもなれば色恋沙汰の1つや2つあっても不思議じゃない。


でも...


私の場合、かなーり複雑で


色んな感情がごちゃ混ぜになってマーブル模様を描いてるんだ。


正直、変な誤解されるの嫌だし、


今の私にはまだいいって思う。


恋、だとか


愛、だとか


好き、だとか。


単純な想いだけで成り立ってて


それが良い感じに交われば万々歳だけど


そうじゃないとただ傷付くだけだから。


もう...嫌なんだ。


もう...充分。


一生分の"好き"を伝えたはずなのに


一生残る傷を負ったんだもん。


もう...いいよ。


私に恋愛は向いてない。



なんてことを思いながら私は次第にビルが多くなっていく車窓を眺めていた。

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