ずっと、好きなんだよ。
その翌週。


私は1週間の夏休みに入ることになった。


9月に入ったというのに残暑が厳しく、クーラーをケチっている自宅ではあまり涼めないので私は買い物をしがてら大きな駅まで行くことにした。


駅ビルの中は驚くくらい涼しく、もはや買い物を忘れてベンチに座ってうたた寝をしてしまう始末だ。


急に休暇が決まったから行きたい場所とかやりたいこととか全然思いつかなくて2日連続で由紀ちゃんの愚痴飲み会に付き合ったくらい。


由紀ちゃんは文句を言いつつも、柴田さんのことが大好きだから何があっても絶対に別れないって言ってくれたし、ひとまず安心した。


あとは、祖母と母の暮らす家に行って久々に母の手料理を食べたり、祖母とお話ししたりしてのんびりとすごしたりもした。


やることを決めずとも毎日どこかしらに行っていたらあっという間に休暇最終日になってしまった。

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